SSブログ

福島のあんぽ柿測定 [測定結果]

 福島のあんぽ柿の測定依頼がありました。
スペクトルをご覧下さい。

20221217福島あんぽ柿.jpg

 毎年、何回かあんぽ柿を測定していますが、これまでで
一番大きな値が出ました。K40のコンプトン散乱の補正して
5.1Bq/kg(下限値0.6Bq/kg)です。
 本来は少しずつ減少していくはずですが、増えた理由は
わかりません。地元の方の話によると、セシウムを吸着する
カリ肥料の「県からの無料配布」を令和4年度から中止したことが
もしかして、関係しているかも知れないとのこと。

 福島市の「農政だより」(令和4年1月号)によると、
「震災後新たに水稲・大豆を作付するほ場がある方は、次のと
おり手続きをお願いします。なお、市内全域へのカリ質肥料の配布は 終了しています。今後も稲わらのすき込みなど栽培基準等に沿った適切な施肥管理
をお願いします。」とあります。

 
nice!(0)  コメント(0) 

宮城の異形(奇形)柿の検査結果 [測定結果]

1.11月上旬の東北放送の記事紹介
 「変形した柿が大量発生 農家困惑」との内容の放送があった。
柿は干し柿用の「ころ柿」という品種。
取材によると「樹齢40年の木から130個の実がなったが、
そのうち30個に変わった柿があった」しかも、「他の場所
でも変わった柿が大量に見つかっている」ことも判明。そこでは、
収穫した柿の8割に変形が見られる」との情報も。

 その原因は地元宮城県の自治体の技術さんの話しでは「気温(高温)や
日較差で柿の異常果が発生したという論文が発表されたことが
あるが、まだ原因は解明されていない」とのこと。

2.そこで、「記事にある当該地域(宮城県)の異形柿」(Aとします)を
取り寄せることができたので、早速検査を試みました。

 次に、宮城県の別の地域の方から依頼を受けて、同じような「異形柿」(Bとします)と
対照評価できるように別品種の「正常形の柿」(Cとします)も併せて測定。

(A)こんな「異形柿」です。
B.jpg

 スライスして3日間乾燥させ、更にミキサーで小さくして
定格量320gで測定しました。
20221214宮城異形柿(乾燥・刻み).jpg

 K40のコンプトン散乱の補正してallセシウムで2.9Bq/kg。下限値は
0.6Bq/kg。予想以上のセシウム含有が明らかになりました。

(B)は、こんな異形柿です。
A宮城異形柿.jpg

 完全に熟し柿となっていたので、そのまま測定しました。
 Cs137(331ch)のピークが明確。コンプトン散乱と重量補正して
allセシウム平均2.6Bq/kg。。これは、3回測定(20時間測定)しての平均値。
下限値は1.5Bq/kg 重量が不足しているので参考値ではありますが、
乾燥させることができたら、もっと数値は上昇したと思われます。

(C)品種はことなる正常形の甘柿(検体Bの近くの採取)
宮城正城柿.jpg

測定スペクトル表です。
20221208宮城の正常柿.jpg

 スライスして、3日間乾燥させて測定。数値は出ていますが、
Cs[137(331ch)にピークがありません。よって、誤検出のため不検出となります。
但し重量不足してるので参考値です。

3.考察
 異形(奇形)柿には、地域は違っていてもそれなりのセシウムが
存在するが、一方、正常形の柿にはセシウムは不検出というのが
検査結果の事実。個体の検査数が少ないので、セシウムと異形の因果関係は
不明確ではあるが、セシウムの存在が異形を引き起こした可能性は
あるかもしれないとも思われる。
 このあたりは、当該自治体や地域の放射能測定所の検査を強く
お願いしたいと思います。

 <予告>市場に出回り始めた「あんぽ柿」の測定依頼が
来ていますので、次回の報告したいと思います。



 
nice!(0)  コメント(0) 

2022年11月測定結果一覧 [測定結果]

 2022年11月の測定結果です。

202211.jpg

 11月も検体を可能な限り、乾燥・粉末にして測定を行いました。
殆どが、「検出限界未満(存在を確認)」か「不検出(存在は未確認)
でした。

<11/12、11/13青森リンゴ>
 両方とも、同じ産地と思われる青森リンゴです。
 前者は、リンゴを生のまま小さく刻んで測定しました。
後者は、別のリンゴを小さく刻んで、乾燥させ、更に
ミキサーで粉末状にして測定。
 後者は水分が飛んだだけにより正確に測れたのではないか?
と思います。

<11/15徳島サツマイモ>
20221115徳島さつまいも.jpg

 これも半乾燥・粉末にして測定。
数値としては、0.2Bq/kgとなっていますが、Cs137(331ch)には
全くピークがありませんので、この数値は誤検出となります。
なので、結果は「存在は未確認(不検出)」と判断。
この測定結果は各地域のサツマイモの測定をする上で、
基準となるバックグラウンド(BG)としたいと思います。

<お知らせ1>
 12月の無料測定会は12/23(金)10時からです

<お知らせ2>
 年末年始閉所期間は、12/29(木)~1/5(木)です。
nice!(0)  コメント(0) 

2022年10月の測定結果 [測定結果]

 10月の測定結果です。一覧をご覧下さい。
2022.10.jpg

 最近、検体を乾燥・粉末に処理することで、これまで、
同じような検体でも「存在を確認」(検出限界未満)レベルでしか
判断できなかったものが、数値も出てくるようになってきました。
10/8の千葉里芋、10/24の茨城キャベツが代表例。

 そんな中で、これまで数ベクレル検出することもあった茨城の
サツマイモは、乾燥粉末にすることで、より正確に測ることが
できました。スペクトルをご覧下さい。
20221018茨城さつまいも.jpg

 Cs137(331ch)のピーク(赤い縦棒)が明瞭に出ています。
K40のコンプトン散乱の補正して5.2Bq/kgとなりました。

11月の無料測定会は11/25(金)10時からです。

 <測定一覧表を見る上での留意点>
※註1 いつも申しておりますが、測定値は絶対的なものでは
ありません。放射線の出具合も同じではないし、測定環境
にも左右されるからです。出ている数値はセシウムの質量では
なく濃度です。(よく勘違いされる方がおられるので念のため)

※註2使用している測定器の6面(4㎝鉛)には別に底辺に厚さ5㎝、他の5面に厚さ2㎝の鉛版で被覆し、
更に、ワインセラーに収納して長時間測定で起きる温度ドリフトを
低減させています。その結果、320g定格ならば、20時間測定で
下限値0.6Bq/kgまで測定できるようになりました。

※註3 本測定所では、「測定値のみを公表」するのではなく、
その根拠となる「スペクトル表」を示すことが責任ある立場と
考えています。もちろん、依頼者にはスペクトル表を
つけて結果をお知らせしています。

※註4 この測定器では、ごく少量のセシウム検出では信頼性のある値が
得られるのはCs合計値になるようにアルゴリズムが作られています。
詳しくは、この記事をお読み下さい。

 











nice!(0)  コメント(0) 

茨城のレンコン自主測定結果!! [測定結果]

 茨城のレンコンを乾燥後にミキサーで粉砕し自主測定しました。
490gが94gになりました。定格320gには達していないので
あくまで参考値ですが、27.2Bq/kgを検出。

スペクトル表をご覧下さい。
20221001茨城レンコン(乾燥・粉末.jpg

 赤い縦棒がセシウム137(331ch)のピークです。
ピッタリとピークを示しています。
 K40のコンプトン散乱の補正と重量補正の結果、27.2Bq/kgです。
(もちろん、これは質量ではなく濃度です)

 出荷元のHPを見ると茨城県霞ヶ浦周辺の沼のようです。
原発事故後、天文学的な量の放射性物質が飛散しましたが、
茨城県には風の関係で多くのプルームが降下したといわれます。
その名残りが今も大きな影響を与えていることを
図らずも見たようです。

20171021徳島レンコン.jpg

 少し古い2017年10/21に測定した徳島のレンコンの測定結果(不検出)と
比べると、茨城産のレンコンの汚染度がよくわかります。

nice!(0)  コメント(0) 

福島産「乾燥椎茸」から22.4Bq/kg検出! [測定結果]

 10月の測定報告に書こうと思っていましたが、
あまりの大量のセシウム検出のため、早めに報告すべきと判断しました。

 福島県のすでに避難指示解除されている村で栽培・販売
されている「乾燥椎茸」(106g)が持ち込まれました。
ミキサーで粉末にして測定しました。

 測定結果をご覧下さい。20時間測定、重量が定格に満たないため
下限値1.8Bq/kgです。K40のコンプトン散乱の補正と重量換算して
22.4Bq/kgという結果。赤い縦棒がCs137(331ch)です。ピークが
はっきりと見えています。

20220930福島椎茸(乾燥・粉末).jpg

 「菌床椎茸」と説明があるので、ビニールハウスなど外気から
遮断されている栽培環境とおもわれるので、大気中のセシウムの付着は
殆ど考えられない。菌床(オガクズ)から椎茸がセシウムを吸着
したとしか考えられません。(西日本の原木栽培でもセシウム検出例は
よくあることですが、こんな大きい数字は出ないのが通常です。

 国の基準は「100Bq/kg」というトンデモ基準ですが、22.4Bq/kgという
数字もトンデモない数字です。干し椎茸は水に戻して
出汁にとったりしますが、セシウムはよく水に溶け出すので
その出汁を使えば、内部被曝は避けられないことに。

 チェルノブイリ事故後のウクライナを調査した小若順一氏
(NPO法人 食品と暮らしの安全基金)は「1.1Bq/kgの食事で
痛みが出た」と調査結果を明らかにしています。

 「原発事故11年の福島の現実」をこの椎茸測定で垣間見た気がします。


nice!(0)  コメント(0) 

2022年8月と9月の測定結果 [測定結果]

 遅くなりましたが、8月と9月の測定結果をお知らせします。
一覧をご覧下さい。

202208.jpg

202209.jpg

 主な検出例を報告します。

<8/20新潟マイタケ>
20220821新潟マイタケ.jpg
 Cs137のピーク(331ch)から見ても確実にセシウムが
存在しています。K40のコンプトン散乱の補正して、2.1Bq/kgと
なりました。※念のため2回測定しての平均値。

<8/22秋田のだだちゃ豆>
20220822山形だだちゃ豆.jpg

 これもCs137のピーク(331ch)の形からして
確実のセシウムが存在しています。K40のコンプトン散乱の補正と
重量補正して1.5Bq/kgとなりました。これも念のため2回測定しての
平均値です。

<9/10福島のキュウリ>
20220910福島キュウリ.jpg
 1.2kgのキュウリを刻んだ上に乾燥させ、70gの検体を
作り測定しました。これまで何回か測定して「検出限界未満」で
あった福島キュウリですが、今回はセシウムの姿をしっかりと
捉えることができました。
 K40のコンプトン散乱の補正と重量補正して、3.3Bq/kg。

<9/24茨城のサツマイモ>
20220926茨城さつまいも.jpg
 これも1.0kgのサツマイモをスライスして乾燥
させて、320gの検体を作り2回測定。数値は平均値。
 K40のコンプトン散乱の補正をして、2.7Bq/kgと
なりました。

 <測定一覧表を見る上での留意点>

※註1 いつも申しておりますが、測定値は絶対的なものでは
ありません。放射線の出具合も同じではないし、測定環境
にも左右されるからです。出ている数値はセシウムの質量では
なく濃度です。(よく勘違いされる方がおられるので念のため)

※註2使用している測定器の6面(4㎝鉛)には別に底辺に厚さ5㎝、他の5面に厚さ2㎝の鉛版で被覆し、
更に、ワインセラーに収納して長時間測定で起きる温度ドリフトを
低減させています。その結果、320g定格ならば、20時間測定で
下限値0.6Bq/kgまで測定できるようになりました。

※註3 本測定所では、「測定値のみを公表」するのではなく、
その根拠となる「スペクトル表」を示すことが責任ある立場と
考えています。もちろん、依頼者にはスペクトル表を
つけて結果をお知らせしています。

※註4 この測定器では、ごく少量のセシウム検出では信頼性のある値が
得られるのはCs合計値になるようにアルゴリズムが作られています。
詳しくは、この記事をお読み下さい。
nice!(0)  コメント(0) 

2022年7月の測定結果について [測定結果]

 7月の測定結果をお知らせします。

page001.jpg

 今回は、夏のキャンプなどでよく使われる燻製用の
スモークチップとスモークウッドを自主測定しました。

 スペクトル表をご覧下さい。
<7/20スモークチップ>
20220720愛知スモークチップ.jpg

<7/29スモークウッド>
20220729愛知スモークウッドさくら.jpg

 チップは、文字通り小さな木片、ウッドはのこぎりクズを
直方体に強く固めたものです。共にキャンプ等でよく
使用される製品です。

 赤い縦棒がCs137のピーク(331ch)です。K40のコンプトン散乱の補正
と重量補正した結果、共に4.8Bq/kgとなりました。この製品はよく
自主測定しておりますが、やはり少しずつ経年でセシウム量は減少しています
が、くれぐれもご注意下さい。なお、測定質量が320gありませんので、数値は
あくまで参考値です。

 因みに2021年7/20のスモークチップ、ウッドの測定結果はこちらです。
2019年、2020年の測定結果も載せていますので参考下さい。

 8月は8/12(金)~8/18(木)までお盆休みとします。 8月の無料測定会は8/26(金)10時から行います。

 <測定一覧表を見る上での留意点>

※註1 いつも申しておりますが、測定値は絶対的なものでは
ありません。放射線の出具合も同じではないし、測定環境
にも左右されるからです。出ている数値はセシウムの質量では
なく濃度です。(よく勘違いされる方がおられるので念のため)

※註2使用している測定器の6面(4㎝鉛)には別に底辺に厚さ5㎝、他の5面に厚さ2㎝の鉛版で被覆し、
更に、ワインセラーに収納して長時間測定で起きる温度ドリフトを
低減させています。その結果、320g定格ならば、20時間測定で
下限値0.6Bq/kgまで測定できるようになりました。

※註3 本測定所では、「測定値のみを公表」するのではなく、
その根拠となる「スペクトル表」を示すことが責任ある立場と
考えています。もちろん、依頼者にはスペクトル表を
つけて結果をお知らせしています。

※註4 この測定器では、ごく少量のセシウム検出では信頼性のある値が
得られるのはCs合計値になるようにアルゴリズムが作られています。
詳しくは、この記事をお読み下さい。


nice!(0)  コメント(0) 

2022年6月の測定結果 [測定結果]

 6月の測定結果をお知らせします。一覧表をご覧下さい。

202206.jpg

<6/25福島の蕎麦>
 産地も製造も福島県の表記あります。Cs137の小さなピークは
ありましたが、「存在を確認」(検出限界未満)でした。下限値は
0.8Bq/kg。どんな食品も測定してから判断するのが大切ですね。
 私どもは、常日頃より次の指摘を行ってきました。
「原発事故以降、少なからず放射性物質が食品の中に存在するが、
毎日1Bq/kg以上の放射性物質を摂取すると、身体に異変が起きる。
これが、チェルノブイリ事故の教訓だ」と。 

<6/4コンビニのおにぎり>

20220604コンビニおにぎり.jpg

 米の産地不明。大阪の某コンビニで販売されていた白米おにぎりの
測定を依頼されました。Cs137のピーク(331ch)あります。K40の
コンプトン散乱の補正して1.2Bq/kgとなりました。

<6/6徳島の生椎茸>
 菌床栽培とあります。残念ながらセシウムのピークがあります。
K40のコンプトン散乱の補正と重量補正で2.7Bq/kgとなりました。
 産地に関わらず、他の測定所や生協関係でも椎茸からはかなりの
頻度で検出されています。原木か菌床の違いなく、これまでの
放射性物質の拡散の中で森林そのものが汚染されていること、
椎茸の木からのセシウム移行率そのものが高いことに原因あると
思います。

 他にも岩手の「瓶詰めウニ」は念を入れて3回測定、茨城の小松菜は
2回測定しました。検出です。

 <測定一覧表を見る上での留意点>
※註1 いつも申しておりますが、測定値は絶対的なものでは
ありません。放射線の出具合も同じではないし、測定環境
にも左右されるからです。出ている数値はセシウムの質量では
なく濃度です。(よく勘違いされる方がおられるので念のため)

※註2使用している測定器の6面(4㎝鉛)には別に底辺に厚さ5㎝、他の5面に厚さ2㎝の鉛版で被覆し、
更に、ワインセラーに収納して長時間測定で起きる温度ドリフトを
低減させています。その結果、320g定格ならば、20時間測定で
下限値0.6Bq/kgまで測定できるようになりました。

※註3 本測定所では、「測定値のみを公表」するのではなく、
その根拠となる「スペクトル表」を示すことが責任ある立場と
考えています。もちろん、依頼者にはスペクトル表を
つけて結果をお知らせしています。

※註4 この測定器では、ごく少量のセシウム検出では信頼性のある値が
得られるのはCs合計値になるようにアルゴリズムが作られています。
詳しくは、この記事をお読み下さい。

 






 
nice!(0)  コメント(0) 

2022年5月の測定結果 [測定結果]

 5月の測定結果を知らせします。

page001.jpg

 5月は閉所期間が多かったこともあり、検査数が
少なかったです。
 検出例も数例ありましたが、検査質量が320gに満たない
ため、参考値と考えて下さい。

 6月の無料測定会は6/27(月)10時から開催します。
是非、お越し下さい。

 


nice!(0)  コメント(0)