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秋の味覚岩手県の「アミタケ」の測定結果  [測定結果]

 秋に入り天然のキノコが各地で採取されて販売されています。
通常のルートでは「100Bq/kg以上」(これ自身は酷い基準)のものは
流通しないことになっているかもしれないが、個人が山で採取した
キノコは検査をしていないので非常に問題があるのでは?と思います。

 1.そんな中、個人が採取した岩手県の「アミタケ」が持ち込まれました。
岩手アミタケ.jpg

 測定結果のスペクトルをご覧下さい。

20231010岩手アミタケ.jpg

 測定開始するやいなやCs137のピーク(331ch)がびっくり
するくらい立ち上がりました。通常は20時間測定するのですが、
今回は20分で測定をやめました。
 K40のコンプトン散乱の補正重量補正で492,1Bq/kg(下限値は20.1Bq/kg)
です。味噌汁にいれたり、天ぷらにすると美味しそうですが、
危険です。環境省の100Bq/kgの基準も大幅に超えています。

 しかし、それにしても原発事故後の東北地方に降り注いだ
放射性プルームが森林や土壌を恐ろしいほどに汚染したことが改めて
実感させられる結果となりました。

2.群馬のマスタケ
 群馬県山中で採取されたもの。天ぷらにすると美味だそうです。

群馬マスタケ.jpg

 結果のスペクトルをご覧下さい。
20231003群馬マスタケ.jpg

 これもCs[137(331ch)にピークが立ち上がりました。
K40のコンプトン散乱の補正、重量補正で8.9Bq/kg(下限値1.2Bq/kg)と
なりました。こちらは基準値以下ではあります。

 このように原発事故後の山林、土壌汚染は深刻です。山の恵みは
魅力的ですが、くれぐれも内部被曝にご注意下さい。健康に直ちに
影響する訳ではないですが、長期的に見れば、非常に危険です。
 因みに一度体内に取り込んだ放射性セシウムは順次体外に排出され
1ヶ月で半減する(生体内半減期)との研究結果がありますが、体内には
全部排出される(追加のセシウム摂取がないとしても)には相当の年数が
必要です。

 食物の汚染が気になる方は是非検査依頼して下さい。輸送による
検査受付を行っています。

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2023年8月9月測定結果について [測定結果]

 検査機器の修理、夏休み、K40バックグラウンドの再作成などで
7月、8月は測定が殆どできませんでした。やっと、通常の形に戻ったところです。

 そこで、8月末~9月の測定結果をお知らせします。

 202308-09.jpg

 主な検出例を2つ紹介します。

<9/13福島乾燥椎茸>
 表示には「菌床栽培」とあります。製品をミキサーにかけて
粉状にして測定しました。
20230913福島乾燥椎茸.jpg

 Cs137のピーク(331ch)に綺麗なピークがあります。
K40のコンプトン散乱の補正と重量補正して9.5Bq/kg(下限値1.1Bq/kg)
となりました。
 椎茸は美味しい出汁がとれますが、セシウムは水によく溶けるので
私が絶対に料理に使いません。

<9/14,21福島萱の実>
萱の実.jpg

 ご自宅の庭にある「萱の木」には写真のような実がなるそうです。
それを煎って実の中の種部分を食べるとのこと。
 実を殻と一緒にミキシングしたもの(9/14)と殻を剥いて
実だけをミキシングしたもの(9/21)をそれぞれ測定しました。

20230921福島萱の実(実のみ).jpg
 Cs137のピーク(331ch)がクリアです。K40のコンプトン散乱の補正と
重量補正を行って8.5Bq/kg(下限値1.1Bq/kg)

 これからも、内部被曝をしないために、職人の放射能測定を
お薦めします、検体の郵送持ち込みも受け付けていますので
是非ご利用下さい。

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