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福島 避難指示一部解除の町の土壌とそこに自生する柳を測定 [測定結果]

 3月測定一覧にある「福島の土」とそこに自生する柳を
測定しました。

 2020年3/4避難指示が一部解除された町。常磐線の全面開通
(3/14)キャンペーンが行われたようです。

 依頼者は年に数回は福島へ出かけ、様々な支援活動を
されている方です。

 常磐線開通に併せて、新しい駅も作られ、道路工事も
急ピッチで行われていたそうです。しかし、その側には
黒いフレコンバックがずらっと並び、表には3.0とか5.4という
数字が書かれていた。これば、空間線量のことと思われます。
単位はµ㏜/hだろう。

 その側には住居が建築中。よく見ると「東電独身寮云々」の
看板があったそう。避難者の呼び戻しにつなげるつもり?

 更にその向こうには荒れ果てた水田(畑)が広がっているが、
そこに生えているには柳の木。4mほどに成長した柳が
あちこちに自生しており、建物建築のために柳は伐採されていた。

 その近辺の土の測定結果がこれです。
20200321福島の土.jpg

 4時間測定しました。Cs137のピーク(331ch 表の中の赤い縦棒)も
Cs134のピーク(398ch)も鮮明です。Cs合計で2286Bq/kg。
(土には自然放射能が各種存在しているので、その影響を相殺する
ために、無汚染を確認している鹿沼土をBGに使用しました。)

 そして、そこに自生している「柳の茎と葉」も20時間測定しました。
20200321福島の柳の葉と茎.jpg

 重量補正して61Bq/kg。2つのセシウムのピークが
明確。赤い縦棒はCs134のピーク(398ch)を示して
います。Cs134とCs137の比率は、土が1:13.8、柳が
1:11.4となっています。

 土から柳へのセシウム移行率は、61÷2286*100=
2.7%となりました。根から吸収されてたもの以外に
茎や葉に外気から付着したセシウムもあると思われます。

 それにしても恐ろしい数値を示しています。「この 建設現場では線量バッジはつけているものの、マスクも 防護服もなしで作業する現場作業員の身の上を 案じ、『帰村』などという言葉がかすんで見えなく なっていくような現実を目の当たりしました」(依頼者の言葉)
とのことです。
 測定所スタッフ一同、このお話を聞いて本当に
考えさせられました。

 





  最後に、依頼者が2017年9月に車で通った114号線の
「浪江町役場から北へ川俣町山木屋」までの自前で用意した
ガイガーカンターで測定した空間線量データを依頼者の
承諾を得て、アップします。最高は3.20μ㏜/h。

空間線量.jpg
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